布団を変えてもアレルゲンは除去できない
以前、RASTの検査をしたところ、「ハウスダスト」と「ダニ」の項目に
アレルゲンの数値が高いことが分かった患者さんが、
何十万円もする布団を買った・・・という話を聞きました。
しかし、この布団がアレルギー対策に役立ったか?というと、
正直、微妙です。
なぜなら、ハウスダストやダニは、布団にだけいるわけではなく、
様々なところにいます。
徹底的にハウスダストとダニを除去しようとするのであれば、
毎日、何度も掃除をし、ほこり一つない家に住まなければン来間穿刺、
布団だけでなく、枕やぬいぐるみ、クッション、ソファ・・・
全てのものを取り払わなければならないでしょう。
家中のもの全てを取り払っても、それでもハウスダストやダニはいます。
「徹底的に」とか「完璧に」というのは、
宇宙空間にでもすまない限り無理な話なのです。
しかし、「除去する=減らす」という意識で行動することは、
アレルギー対策としてとても有効です。
なるべくキレイに掃除する、
食べ物でアレルギーが出ると分かっているものは避けるなどです。
さて、「食べ物のアレルギー」で、RASTの検査をしたら、
殆ど全てのアレルゲンで引っかかってしまうという人もいます。
医師の中には、引っかかった食べ物の全てを禁止する先生もいます。
ですが、「牛乳」、「卵」、「米」、「小麦」、「大豆」・・・
これらの食べ物を全て禁止にすると、
食べるものがなくなり、栄養失調で成長できなくなります。
このような食事指導をする医師の下で治療を受けた患者さんが、
栄養障害や成長障害を起こしたこともあり、
一時問題になりました。
その後、極端な栄養指導をする医師は少なくなりましたが、
それでもまだこのような指導をする医師も存在しています。
しかし、アレルギー対策で食事制限が必要なのは、
殆どが成長期の子どもです。
子どもにとって、食べること、その量、バランスはとても重要で、
心の成長、体の成長に大きく関わってきます。
では、もし、RAST検査で、食べ物の殆どが引っかかってしまった場合、
どのようにすれば良いのでしょうか。
まずは、検査の数字に振り回されず、
結果の用紙だけを見て、動揺しないようにしましょう。
そして、冷静になってください。
お母さんがパニックになってしまう例が多いのですが、
お母さんの動揺は、子どもに伝わりよくありません。
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